営業から資材調達/購買部門への転職成功のコツを知りたくありませんか?
営業の仕事は自分に合わないと辛いので、一度は購買部門への転職を検討しますよね?
以前のボクもこんな感じでした。
営業から購買転職したい人:「営業がつらい…外回りも苦手だな…売る側は無理だ。買う側の購買部門は営業よりストレスがなさそうだし、事務仕事が中心だから自分に合ってるかも?
でも未経験だし、面接ではどんな点をアピールしたらいいだろう…
チャレンジしたい気持ちはあるけど、購買部門でうまくやっていけるか不安だなぁ」
こういった疑問を解決します。
本記事でわかること
・営業経験があれば、購買転職OKな理由
・営業経験者が面接でアピールできる強み3選
・適性チェックシートで購買に向いているかが事前にわかる
ボクも営業の仕事があわなくて都会で消耗していましたが、第二新卒で営業から購買に転職成功したおかげで仕事のストレスから解放されました。
本記事を読むことで、営業から購買部門への転職を成功させるコツが分かります。
ちなみに、資格がなくても問題なしですよ。
【経験談】営業から購買への転職成功するコツ│特技と性格を磨こう
結論:営業職から購買職への転職は可能です。
営業から購買への転職に成功したときにスキルや経験は不要でした。
理由は後でわかったのですが、購買職には必要なスキルや資格がなかったんですよね。
なので、転職時点で必要なことは「マッチング」のみです。
もっと具体的に言えば「特技」と「性格」のマッチングが大切。
この辺りを深堀りしていきます。
営業経験があれば、購買転職OKな理由
理由は3つあります。
① 購買職への転職組は元営業マンが多いから
② 購買職は未経験OK、スキルや資格も不要だから
③ 購買職の役割は仕事をしながら覚えることだから
順番に解説しますね。
① 購買職への転職組は元営業マンが多い
まず、資材調達部の転職組には元営業マンも多いですから心配無用です。
わたしも含めバリバリ働いてます。
参考に購買職への転職者の前職履歴データを見てみましょう。
順位 | 職種 | 比率 |
1 | 資材購買 | 40% |
2 | 電機メーカー営業 | 10% |
3 | 貿易事務 | 8% |
4 | 物流・倉庫 | 7% |
5 | 素材メーカー営業 | 3% |
資材購買で活躍している人は6割が未経験
つまり、未経験だからといってためらう必要はありません。
未経験者の1/4が営業出身
営業職だからといって、資材調達の仕事を選ばない選択は間違いです。
営業職のほうがむしろ、これまでの職歴との掛け算ができます。
営業が秀でているスキルとして以下の強みがありますよね。
・会社員としての基本スキルが高い
・価格(プライス)に強い
・コミニュケーションスキルが高い
特に、コミニュケーションスキルが高いという能力は、資材調達の仕事に向いてます。
部署間をコーディネートしながら仕事を進めることは資材調達の役割のひとつだからです。
コミニュケーションスキルが高いだけでも十分に合格ラインですよ。
② 購買職は未経験OK、スキルや資格も不要
ぶっちゃけ、購買部員に必要な能力は以下の2つだけだったりします。
① 優先順位を決める能力
② クイックレスポンスできる能力
この辺りは「資材調達の仕事に必要な2つの能力│優先順位とクイックアウトプット」の記事で深堀しています。
あわせて「購買・資材調達部の仕事に必要な資格は存在しない│文系でも問題ない」の記事にも書いたとおり。
資格もまったく必要ないですね。
③ 購買職の役割は仕事をしながら覚えることだから
とはいえ、購買職ってどんな仕事か?が事前にわからないと不安ですよね。
購買部門の役割は下の表の6つです。
購買・資材調達部門の6つの役割
①資材の調達・購買
②外注管理
③在庫管理
④原価低減
⑤調査
⑥情報センターとしての機能
たぶん今は意味不明ですよね?
でもこの部分は「資材調達部員がとるべき行動基準とは?│購買部長が新人の悩みを解決する」の記事でお答えしています。
結論は、仕事をしながら覚えられるので、転職前は考えなくてOKですよ。
営業経験者が面接でアピールできる強み3選
結論:元営業が有利なポイントは経験です
営業の経験は、とても有利ですよね。
なぜなら、資材購買の取引相手は営業マンだからです。
交渉はお互いの妥協ですから、以下の点が重要です。
・相手の立場で考える
・こちらの意見を通しやすくする
営業マンの気持ちが手に取るように分かる「元営業」の経験は強い武器になりますよね。
資材調達の実務をするために必要な基礎知識は仕事をしながら学んでいけばOKです。
みんなそうしてます。
さらに、価格(プライス)に強ければ資材購買の役割にも適応しやすいです。
価格(プライス)の概念を、原価(コスト)に替えるだけで、即戦力です。
元営業職だから転職しやすいというわけではない
営業職から資材調達部門へ転職される方は多いです。
ですが「元営業だから購買転職しやすい」というわけではないので、ここは注意が必要かなと。
「転職したあとに元営業は強い」が正しいです。
現場の感覚では、むしろ未経験のほうがいいくらいです。
その理由は2つあります。
理由① 元営業は優秀なので、他の部署に取られるから
理由② 資材調達部の転職はスキルよりも性格が重視されるから
理由① 元営業は優秀なので他の部署に取られる
元営業マンは会社にとって使い勝手がいい人材です。
人間的な華がある人も多いですからね。
経験上、購買部門への転職者って、スキルが育つと営業職に引き抜かれることがとても多いんですよ。
会社としても①の人材より②の人材に魅力を感じますから当然ですけどね。
①営業スキルを持った購買
②購買スキルがある営業
当の本人も、しばらく購買の仕事をすると、以下のようなことに気がつきます。
・あれ?購買のストレスも営業と同じかそれ以上じゃないの?
・意外と事務仕事が多くてつまらないんだが…
・厳しいことも言わないといけないけど、性格的にできない
・がんばっても、ぜんぜん褒められない
・なんか営業のほうが楽しそう
そして本人の意思で華やかな営業の世界に戻っていってしまうことも多いです。
理由② 購買転職はスキルよりも性格が重視されるから
購買転職者の採用基準で見ているのは性格の部分が9割です。
見られているポイントは以下のとおり。
・仕事に対する基本姿勢│3S(正義・誠意・誠実)
・仕事への取り組み方│3K(機転・機敏・効率)
・仕事の見方や考え方│3K(客観的・系統的・企画的)
性格は、個人がそれぞれ持っているものなので、後から修正する事が難しい部分です。
だからこそ購買部員を選ぶときには、採用者はまず適性を重視します。
なぜ上記の性格が不可欠なのかは「現役部長が考える購買の仕事に必要な基礎知識は7つだけ【簡単です】」の記事で補足してますので参考にしてみてください。
スキルのアピールは逆効果です
ぶっちゃけ、会社ごとに購買品、取引先、ルールが存在するから、スキルは判断できないというのが本音だったりします。
参考:購買に必要なスキルは「現役部長が考える購買の仕事に必要な基礎知識は7つだけ【簡単です】」の記事にまとめました。
必要スキルを図にすると以下のとおりです。
資材調達のスキルは、事前に身につくスキルが少ない事が分かります。
人材を評価できる部分は、ヒューマンスキルの部分ぐらいですよね。
つまり、購買転職でスキル面のアピールはあまり意味がくて、営業スキルだけでは性格面の採用判断に勝てません。
むしろ営業スキルをアピールしすぎると、以下のように思われるかもしれないので注意しましょう。
この人は優秀だし、営業のほうが向いてそうだな…
いったん購買で採用して、将来は営業にいってもらおう!
なので、アピールするべきなのは、営業経験やスキルよりもあなたの特技です。
有益な特技をアピールすることで、資材調達として採用される可能性が高まります。
ボクの場合は以下の点をアピールしました。
「経済学の知識」と「プログラミングのスキル」をアピールしました。
その結果、営業職から購買職へ無事、採用されました。
一般的には、以下の特技を持っていると強いです。
・簿記(3級でOK)
・IT(プログラミング)
簿記
簿記は原価の分析、コスト低減を行う上で必須のスキルです。
にもかかわらず、新卒で習得している人って経理配属になってしまうので、購買部門では少数派です。
なので、簿記3級レベルでも十分に資材調達部員のアピールポイントになりますよ。
IT(プログラミング)
IT化やAI化の波が必ず来ます。
ITに強い人材はどの企業でも不足しているので、強力なアピールポイントになります。
購買部門にITは関係あるの?と思うかもですが、購買の仕事って実は「しくみ作り」の部分が大きいです。
しくみを作るうえで、システムの構築にかかわれる力は貴重です。
なぜなら、システム構築にかかわれる人材は生産性が高まるから。
たとえば、与えられたシステムの中で仕事をするよりも、自分好みにカスタムしたシステムで仕事をしたほうが効率が数倍上がりますよね。
プログラムを作る力がなかったとしても、プログラミングのしくみを知っているだけで、プログラマーとの意思疎通が格段に違います。
この点は十分にアピールする事ができますよ。
具体例
ボクの例で恐縮ですが参考です。
入社してすぐプログラマーに相談し購買システムを立ち上げ、取引先との間には、当時珍しかったWEBシステムを構築しました。
納期回答、伝票の照合、検収業務などの効率が1/10になりました。
わたし一人を採用したことで3人ほど小人化したので、今でも他の部署に異動にならず、購買部で昇進し続けています。
こんな感じ。
すこしだけ行動しておくと、転職後に移動させられなかったりします。
ちなみに、購買部門で有益なプログラミング言語は以下の4つです。
C+(C#)
VB(ビジュアルベーシック)
JAVA
python(パイソン)
上記の言語はweb上での無料レッスンが受けられます。
無料レベルで十分通用するので、まずは2週間ほどやってみて、あわないなと思ったら止めればいいだけ。
ちょっとだけがんばってみる価値はアリですね。
適性チェック:購買職の転職に合う人と合わない人
資材調達の仕事は、誰でもできます。
・資格は必要ない
・転職者には経験者のほうが少ない
・必要な知識は仕事をしながら覚えればOK
・必要な能力は優先順位とクイックレスポンス
ですが、残念ながら向いていない人というのも存在します。
ここはセンスの部分なので説明が難しいですが、購買部長の立場としてチェックポイントをまとめてみました。
向いていない人の特徴
・デスクワークが苦手
・人とかかわるのが苦手
・データ処理(パソコン)が苦手
・新しい事に興味がわかない
・クイックレスポンスが苦手(完璧主義)
上記の通り。
あなたが向いているかどうか?判断してみてください。
「自分の適性がよくわからないよ?」という方は、無料アプリで適性診断をすると自分の適性を客観的に知ることができますので、参考になれば。
ボクも利用しており、使い方は以下の記事のとおりです。
≫完全無料の「グッドポイント診断」の使い方│強みを知って年収アップ
15分ほどの入力で、適性とか自分の強みがわかるので有益ですよね。
まとめ│購買職には夢がありますよ
営業からでも、未経験からでも、購買の仕事は問題なくこなせます。
なので、悩むことは無意味かなと思います。
ボクも営業から購買職に転職しましたが、今はとても充実してますよ。
なにより、購買の仕事には未来の希望が詰まっています。
例えば以下のとおりですね。
将来、日本にも海外と同じく「CPO」という役職ができるはずです。
CPO=Chief Procurement Officer すなわち「最高調達責任者」です。
世界NO1企業のApple元社長 TimCook
日本NO1企業のトヨタ自動車元社長 渡辺 捷昭(かつあき)
これらの方は、元CPO「最高調達責任者」ですよね。
世界のトップ企業では、すでに調達の重要性を理解し始めています。
一方、日本企業で役員クラスに調達責任者がいる企業はまだ20%ほど。
「10年後の社長を目指して資材調達・購買部門に転職する選択」は可能性十分ですよね。
ちょっと夢と希望が大きすぎますかね?
では想像してみてほしいのですが、年収1千万円はどうでしょう。
これだけあれば、あなたの未来が楽しそうですよね。
ちなみに、年収1千万円は現実的に目指せる範囲です。
なぜなら、ボクも達成済みだから。
年収1千万円のロードマップは以下の記事でどうぞ!
≫資材調達購買に必要なスキルとキャリア│未経験からの転職手順も解説
少しだけ行動しましょう!
もし購買転職に興味があるなら「やってやるぜ!」と思った今がチャンスです。
今日行動できない人は明日も行動できないですからね。
転職エージェントは登録さえしてしまえば、あとはメールを待つだけです。
無料の登録はどれも5分で済む作業なので、サクッと行動しておきましょう。
ぶっちゃけ、転職はどこを使っても差がないので、大手メインに数社登録しておけばOKですよ。
結局決めるのは自分ですし、マッチングだけなので迷うだけムダ…という感じです。
大手なら解約手続きもメール1本で済むので、楽ですしね。
マイナビエージェント|定番です。案件も多いから登録して損はしないはずです。
JACリクルートメント│薦めたい転職エージェントNo.1。業界トップの実力と実績があり安心です。
doda│業界歴が長く、信頼できる転職サービス。地方案件にも強いですね。
上記の詳細は「営業から調達・購買転職におすすめの転職エージェント│感想と選び方」の記事でも説明しています。
今回は以上です。