・購買・資材調達部に転職したいけど、資格とか必要かな?
・メーカーに転職したいけど、文系だし、営業しか選べないのかな?
・おすすめの資格とか必要なスキルも知りたいです。
こんな疑問を解決します。
・資材購買の仕事の内容
・資材購買の仕事に資格が不要な理由
・資材購買の仕事に資格よりも、持つべきスキル
この記事を書いているわたしは現役の製造業の資材購買調達として20年以上キャリアを積み上げつつ、採用人事も担当しています。
未来の資材購買マンに少しは役に立つのかなと思っています。
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購買の仕事におすすめの資格はありません│ノースキルでも転職できる
ボクもノースキルで営業から資材調達に転職しました。
結論はいかのとおり。
1.資材調達・購買の仕事に資格は必要ない
2.文系でも問題なし
営業から購買への転職に資格が不要だった理由を説明します。
1.資材購買の業務に資格は必要ない理由
製造業における大まかな仕事の流れと役割です。
受注 (営業)
↓
仕様決定 (技術)
↓
購入→納品→支払い (資材購買)
購買の仕事は上記の「購入→納品→支払い」の部分です。
具体的な仕事内容は以下のとおり。
・購買先の選定
・価格決定と安定調達
・発注~納期管理
・外注管理
・在庫管理
・原価低減
・雑用(調査)
2.文系でも資材購買が出来る理由
資材購買の役割は、技術が選定した資材を、「良いもの」を「安く」「必要な時」に届ける事が仕事となります。
技術的な仕様条件は技術部で決定しますから、資材は、最適な購入先を見つける仕事が出来ればOKです。
資材購買に技術的(理系)な仕事はありません。
なお、最近では技術購買といって、技術的な知識をもちながら、VA/VEができる購買スキルが重宝されていたりします。
ここはコストダウンスキルを伸ばす過程で自然に身につきますから、はじめは無くてもOK。
今後の伸びしろとしてアピールすればいい部分です。
資材購買の資格
それでも、資格が気になる人向けには以下を紹介しておきましょうか。
持っていると少しだけ有利です。
・中小企業診断士
・CPP(調達プロフェッショナル認定者)
興味がある型はHPをのぞいてみるといいかと思います。
中小企業診断士は国家資格→詳しくは「中小企業診断協会」サイトへ
CPPは日本能率協会の主催する資格制度です。
ただし、個人的にはオススメしません。理由はコスパが悪いからです。
中小企業診断士は実務or実習で会社を休む機会も多くなりますし、CPPの資格も教材が有料。勉強時間も必要です。
それなら、専門知識を深めたほうがいいですよね。
まずは仕事をやってみて「不足しているな」と感じたスキルを身につけていきましょう。
そのほうが、仕事の質も上がるし、評価も年収も上がりますから、人生のコスパがいいのではないでしょうか。
なお、資格を取る際には専門スクールに通うとコスパが悪いから隙間時間で勉強するべきですね。購買職に必要な資格なら、オンライン完結の通信講座で十分です。
資材購買の転職に必要なスキルと基礎知識
資材購買に必要なものは資格ではありません。
資材購買の優先度は以下のスキルと知識のほうが大きいです。
1・原価低減(コストダウン)
2・交渉術
3・幅広い知識と専門知識
資材購買に必要なスキル1:原価低減(コストダウン)能力
資材購買に一番大事なスキルは、購入原価の低減(コストダウン)です。
なぜなら、購買の価値は購入原価低減の能力で決まるからですね。
利益1、売値の値上げ
利益2、販売量の拡大
利益3、原価の低減
製造業の原価は「人件費25%+経費10%+材料費65%」で構成されています。
購買のコストダウンによる利益貢献度は他部署に比べ格段に高いと言えます。
購買金額を5%下げると、売上高を固定した利益率で3%増やせますから、コストダウンに強い人材は、それだけで企業にとって魅力的ですよ。
資材購買に必要なスキル2:交渉術を極める
資材購買に2番目に必要なスキルは、交渉術です。
なぜなら資材購買の仕事は社内や取引先と共同して活動します。
人を動かしながら一定の方向に向かって仕事をしていくため、交渉スキルが必要です。
資材購買の仕事は、社内や取引先の個人と個人の話し合いで物事を決定します。
逆に交渉スキルが高い人材は、資材購買としての評価も高くなりますよ。
「交渉は、お互いの妥協の探りあい」という言葉があります。
交渉にお互いの満足はありえないという意味です。
でも、交渉の理想はお互いが満足するWIN/WINの関係です。
購買スキルを高めて、交渉術を学ぶことで、提案型の交渉が可能になります。
提案型の交渉が出来るようになると、WIN-WINが実現できます。
提案型の交渉術の良書を紹介します。
ハーバード流交渉術の本はたくさん出ているけど、高い割に内容は薄いです。
正直、この一冊が最高でして価格もたったの535円です。
『ハーバード流交渉術』のテクニックを使うには、交渉技術だけでは無理で、次に説明する「幅広く専門的な知識」が必要になってきます。
資材購買に必要な知識:幅広く専門的な知識
プロの資材購買マンに必要な、幅広く専門的な知識とは、簡単に言うとT字型の知識です。
T字型とは?・・浅く広い知識が横軸、何か1つ深く専門的な知識が縦軸
雑談に見えて、実は相手からうまく情報を聞き出している。
これがプロの購買スキルです。
相手から情報をもらう以上、コチラも何か情報を与えないといけませんよね。
資材購買担当者に、幅広く専門的な知識が無い場合、企業にとってデメリットになるような情報を提供してしまうかもしれません。
たとえば、自社の内部的な話題や、他社のうわさ話などですね。
なので、どんな話題にも対応できるような、幅広い知識を備えておく必要があるわけです。
次に、深く専門的な知識ですが、特に役に立つものは工場経営に関する専門知識です。
以下に例としてあげます。
・経営管理技術
・経営分析
・価値分析(IE/VE/VA)
・原価知識
・加工技術
・材料技術
これらの深い知識を持つと、取引先への信頼感を与えます。
プロの購買として評価されることで、情報をいただきやすくなります。
さらに取引先の営業担当に訪問してもらえる「メリット」も提供できますよね。
相手が知りたい、または学びたいという、メリットを提供できるようになると、おのずと訪問回数も増え、いい情報も集まるようになります。
T字型人材は、企業にとっても非常に重要な人材といえますよね。
これから求められるスキル:語学スキル
グローバル化の流れの中で、海外との取引は避けて通れないのが実情です。
現地での打ち合わせや、直接の会話・メールは重要になってきています。
実際、取引先の工場や企業はアジア圏にシフトしています。
今は苦手でも、以下の努力は必要かなと。
・英語のレベルアップに挑戦する
・挨拶や日常会話が出来るレベルまで現地語を学ぶ
とはいえ、語学は音声学習でほぼ習得できるから、隙間時間の聞き流しで習得できる点でコスパのいいスキルです。
わたしも在学中は外国語が超苦手でしたけど、社会人になって「苦手なのはやらされてる外国語」だと気が付きました。
基本的に英語学習で使ったツールは以下の2つのみです。
なお、英語以外にも、希少な第2外国語で挨拶や日常会話ができる人になれると、それだけで転職しやすいです。
購買職なら、以下の言葉がおすすめです。
・韓国語
・中国語(台湾)
・タイ語
語学は興味のある分野で学ぶのが効率が良くて、最初は幅広く挑戦するのがいいと思います。
韓国語は水曜日夜に放送していたNHKのハングル講座を1年間視聴と並行して、韓国のテレビ番組やドラマ、k-popで楽しんでいるうちに自然に身に付きました。
・文法が日本語と同じ
・日本語と同じ言葉も多い
・ハングルは簡単(ローマ字と同じ)
・漢字もあるので、理解が早い
・韓国ドラマやKPOPの番組を見ながら楽しく学習できる
まとめ
購買職に特別な資格は必要ありません。文系でも資材購買はできるし、むしろ必要なスキルは以下の3つのみです。
- 原価低減(コストダウン)
- 交渉術
- 幅広い知識と専門知識
独立するときに有利な資格もありますが、仕事をしながら考えればOKです。
・中小企業診断士│独立時には有利な国家資格
・CPP│日本能率協会の主催する資格制度
・簿記3級│転職しやすい
資格を取る際には専門スクールに通うとコスパが悪いから、隙間時間で勉強するべきでして、購買職に必要な資格ならオンライン完結の通信講座で十分です。
まずは仕事をやってみて「不足しているな」と感じたスキルを身につけていきましょう。
そのほうが、仕事の質も上がるし評価も年収も上がります。
仕事の質が上がる→使える時間が増えてスキルアップ、副業で事業収入も狙える
年収が上がる→余裕資金で株式投資や不動産投資をして老後も安泰
資材調達の仕事は未経験でもOKな唯一の専門職
購買の仕事は他の専門職にくらべて簡単になれる専門職でもあり、将来の年収も上げやすいのでおすすめですよ。
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ではこの記事は以上です。