購買・資材調達部員にはどんな人材が求められているのか知りたくありませんか?
この記事では、購買・資材調達歴25年の部長が部下に求める理想的な適性を紹介します。
・自分は購買・購買資材調達の仕事に向いているのだろうか?
・購買・資材調達部員に求められる人材ってどんな人だろう?
こんな疑問を解決します。
この記事を読むと、購買・資材調達の仕事に対して以下の3つの軸が出来上がります。
それぞれの適性の頭文字をとって「3S・3K・3K」と呼んでいます。
- 【3S】基本姿勢
- 【3K】仕事の取り組み方
- 【3K】仕事の見方・考え方
この記事は特に、以下の方にメリットがあるはずです。
- 購買・資材部員になりたい方
- 購買・資材部員として配属されて、仕事の向き合い方に迷っている方
- 部下の育成方針に迷っているリーダーの方
わたしも新人時代は自分の性格と仕事のギャップに悩んできました。
自身の経験から、そして多くのバイヤーを指導してきた結論は「仕事をこなすだけではなく、一度立ち止まって考えることも大切」です。
バイヤーをやっていく上で、行動の軸がわかると、仕事に迷いがなくなりますよ。
資材調達・購買部に求められる人材の目指し方│仕事に向き合う羅針盤
資材調達部員に求める理想の適性は、個人の性格的な部分です。
性格は、個人がそれぞれ持っているものなので、後から修正する事が難しい部分です。
だからこそ、資材購買部員を選ぶときには、上司はまず適性を重視します。
その適性は以下のもの。
①基本姿勢│3S(正義・誠意・誠実)
②業務への取り組み方│3K(機転・機敏・効率)
③業務の見方・考え方│3K(客観的・系統的・企画的)
読んで字のごとくかもしれませんが、なぜ資材購買部員に上記の適性が不可欠なのかを順番に補足しておきます。
基本姿勢の3S
ます仕事に取り組む基本姿勢として、3つのSをあげました。
- 正義
- 誠意
- 誠実
購買資材には「密着はあっても、癒着はするな!」という言葉があります。
公正明大を常として仕事に取り組まなければなりません。
常に、取引先との共存共栄を考え、誠意を持って対応する気持ちも必要です。
下請法や、環境面での各種規制、機密保持や便宜供与など、法律面の制限も多い仕事です。
会社の顔としての自覚が必要な部署でもあります。
甘い誘惑に負けてしまうような人物には、とても任せられる仕事ではありませんよね。
まして、資材購買には接待や便宜がつき物ですから、真面目で誠実な人格が求められます。
≫資材調達に接待はつきものなのか?現役購買部長の結論【断ればOK】
②業務への取り組み方の3K
次に、業務への取り組み方として3つのKがあります。
- 機転
- 機敏
- 効率
「強い会社には一流の資材購買がいる」といわれていますが、まさにその通り。
業務への取り組み方=業務へ向き合う意識ともいえます。
突きつめると、コスト意識が高い人物かどうか?という点に落ち着きます。
資材部員は、会社の顔であり、他の社員の模範であるべきです。
コスト意識の高い人材が資材購買部員にいるかどうかで、会社の風土も変わりますからね。
具体的な行動で期待することは「クイックな対応」
相手の欲しい情報を、クイックにアウトプットできる能力は、すなわち、業務が効率的で生産性が高いことを意味します。
生産性が高い=コスト意識が高いということでもあります。
完璧さを求めずに、80点の出来で納得できる性格は、資格よりも重視される点ですよ。
≫資材調達の仕事に必要な2つの能力【優先順位とクイックアウトプット】
③:仕事の見方・考え方の3K
最後に、仕事の見方・考え方として3つのKがあります。
- 客観的
- 系統的
- 企画的
製造業には「3現主義」という原則があります。
3現=「現地」「現物」「現実」です。
購買・資材調達部門は、会社の利益を左右する大事な部門です。
「人から聞いた」とか「そうらしい」という推測ではなく、事実を客観的に分析できる性格が必要とされます。
いわゆる「論理的思考」というものですね。
特に、業界や社内の情報というのは、デマや推測の類が多すぎますからね。
最近ではテレビや新聞の情報すら、客観性を欠くものが多いですよね。
例えば、「あそこの会社が危ない」といった取引先の信用にかかわる情報は、たとえうわさであっても、拡散するべきではありません。
購買・資材調達は、役割として、情報収集・情報発信を担う部門でもあります。
- 資材の調達・購買
- 外注管理
- 在庫管理
- 原価低減
- 情報調査
- 情報センターとしての機能
購買・資材調達の仕事は、噂話やデマに左右されやすい性格では任せられません。
情報を客観的に分析する力、判断した上で企画的に動ける力も必要です。
例えば、「コロナ」は旬な題目でもあるので、本質理解の判断になるかもしれません。
例えばコロナに関する初期の情報は、どれも客観性と科学的な見解を欠くものでした。見識のある大人が見れば、単なる流行のように感じるはずです。
ですが、それを無視する行動は企業としては正しくありませんよね。
事実を客観的に判断する力は、先の2つの適性とは違い、後からでも身につけやすい適性ですぁら、ぜひ身に付けてください。
例えば、以下の本はビルゲイツも絶賛した良書です。
まとめ
今回は資材購買部長として、部員に求める適性を3つの頭文字でピックアップしました。
①基本姿勢│3S(正義・誠意・誠実)
②業務への取り組み方│3K(機転・機敏・効率)
③業務の見方・考え方│3K(客観的・系統的・企画的)
上記の「3つの適性」はどんな分野のバイヤーであっても必要な適性です。
これまでの25年のバイヤー人生でも、すべてを兼ね備えた人材は少数でした。
当てはまる方は、バイヤーの道を目指してみると、予期せずあなたの天職となるかもしれませんね。
適職の探し方
判断の手順は超簡単で、リクナビNEXTのグッドポイント診断を受けてみて、出てきたおオススメの職種に購買職があればOKです。
営業職だった過去のボクも、この方法で資材部員になりました。
※回答に15分ほどかかりますが、以下の記事を参考にしていただけると簡単です。
≫完全無料の「グッドポイント診断」で強みが分かれば年収アップは簡単です
なお、資材調達部員になる具体的な手順は、以下の記事をどうぞ。
≫資材調達はどんな仕事?なるには?購買部長が17項目でガイドする
ということで、本記事は以上です。