資材調達ってどんな仕事?

資材調達に接待はつきものなのか?現役購買部長の結論【断ればOK】

資材調達の仕事に接待はつきものなのでしょうか?

「資材購買部員になったら、接待やお歳暮でウハウハで蔵が建つんでしょ?」

「資材購買部員で偉くなったら、接待されてうらやましい」

「資材購買調達の仕事をしてたら、付け届けとかお礼の品で蔵が建つね!」

この記事では資材調達歴25年で購買部長でもあるわたしが、接待のあれこれについて、思うところをお話します。

購買の仕事に興味があるならば、こういうことも知っておいたほうがいいですよね。

資材調達に接待はつきものなのか?現役購買部長の結論【断ればOK】

資材調達に接待はつきものなのか?現役購買部長の結論【断ればOK】

真実は「接待はあるけど、断ればOK」ですね。

昔は蔵が建ったかもしれないけど、今はダメです。

接待と言うと、脂っこいおじさんが若い女性や社員に対して偉そうに踏ん反りかえって好きに飲み食いしてる姿を想像するかもしれません。

残念ながら?そんなことは今はありません。

コンプライアンスというものが最近は厳しく言われています。

コンプライアンスというのは、簡単に言うと法令順守・社会的な責任とかです。

現在は企業もクリーンなイメージが大事。

接待自体を禁止している企業もあるぐらいです。

例えばパナソニックは、来客いただいたときでも、昼食も自分たちで食べますし、会社から駅の送迎さえも断るようになっています。

また、ソニーのように、資材購買とは別のコンプライアンス部門が個別に取引先に対して、自社の資材調達部員が横柄な態度をとっていないか?アンケートを実施している企業も多いですよ。

まずは、接待を理解するために歴史を紐解きます。

昭和の時代:贈答品が当たり前だった

 

わたしの親の世代、昭和の時代には、お歳暮の文化が残っていました。

お盆や正月になると、取引先の営業担当者からのお歳暮や商品券で、数多くの商品が積まれていたのを覚えています。

昔は接待は当たり前。

接待の席では、株や不動産で儲けられる貴重な情報をガンガン持ってきてくれたそうです。

資材購買部員で偉くなると、あっという間に蔵が建つといわれるのはこのためです。

 

平成時代:コンプライアンスの問題が言われ始めた

 

平成になると、企業のコンプライアンス(法令順守)や社会的責任が重要視され、企業にクリーンなイメージが要求されるようになりました。

政治の汚職の問題が取り上げられる形で、企業にも適用されていったようです。

そのため、現在は資材購買責任者への贈答品は少なくなっています。

贈答品をもらう側だけでなく、贈る側も罰せられるようになってきたので当たり前です。

もし今でも昔のような接待を受けている資材購買責任者がいるとすれば、

相当古い体質の業界か、よほど追及される心配のない悪徳な業界かのどちらかですね。

 

令和の現在:接待や贈答品は悪いもの

 

今は過剰な接待や贈答品は悪とみなされます。

 

これから資材購買調達部員になろうとしているあなたが、もし接待に憧れがあるのだとしたら、この記事をそっと閉じたほうがいいですね。

そんなマインドでは資材購買調達部員を長く続けることはできませんよ。

ただし、出世すると少しだけしんどいので、たまに誘惑に負けそうになります。

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悪いものとどう付き合っていくか【資材調達部員の資質】

 

接待や贈答品ががまったく無いのか?といえばそうではありません。

どうしても、ところどころで接待を受ける場面もあるし、贈答品も送られてきます。

接待とうまく付き合うコツは経験で身に付きます。

実際の接待は?【イメージと違うもの】

資材購買調達に対する接待は厳しく管理されていますが、実際には行われています。

わが社の営業も取引先に対して接待をしているし、自分も少なからず取引先から受けることがあります。

実際に接待を受けてみて分かった接待の印象は3つです。

 

1、仕事の延長

2、接待を受けるコチラのほうが気を遣う

3、上役をコチラが接待している

 

場所が会社なのか、そうでないかの違いであって、ビジネスの相手と食事をして会話をしていれば基本的に仕事の延長です。

接待=遊びという感じではなく、接待を受ける側も意外に気を遣います。

特に、ビジネスマナーをよく知らない新人時代はとても緊張するし気が抜けません。

 

特に心配になるのは以下のことです。

礼儀やマナーはあっているのか?

言ってはダメなことがないか?

お酒が入ったら調子に乗ってしまうのではないか?

 

接待を受ける際に資材購買部員が注意するポイント

接待を受ける時の注意点は、この点だけ守っていれば大丈夫です。

1:仕事だということを忘れない

2:自社の規定に従う

3:自社内にも気をつかう

 

1:仕事だということを忘れないこと

 

どんなに気を抜いても仕事だということを忘れてはダメです。

仕事だと思えば、マナーを守らなかったり失礼なことを言うこともないですからね。

そして資材購買部員は、基本的に「接待がキライ」であるべきです。

接待を受けたくて仕方が無い人は、資材購買部員に向いていないので、早々に違う職種のスキルを磨いたほうがいいですね。

2:自社の規定に従う

 

会社の規定で取引先との会食がNGとなっている場合は絶対に行かないようにしましょう。

相手からの熱烈な要望で断りにくい場面もあるでしょうが「会社の決まりなので」といえば大丈夫です。

誘いに負けて仕方なく参加したとしても、見つかればその場でアウト。

接待は地元で行われることがほとんどですから、どこで誰に見られているかわかりません。

「取引先とそういうことをしてしまう人間」という評価がされてしまうと、資材購買の業務から解任されてしまうかもしれません。

これは仕事の能力とは関係なく、人間性として評価されてしまいます。

仕事ができるからオッケーとはならないので注意が必要ですよ。

3:自社内にも気を遣うべき

 

上司の許可も取り自社の規定でOKだったとしても、大胆に接待を受けるのは避けましょう。

こっそりと出て行き、こっそりと接待を受けるのが得策です。

社内にもいろいろな職種の方がおられます。

営業職の方は理解がありますが、現場で働く方とか、パートの方からすると

「資材部員は取引先からちやほやされてる」

「影で接待や付け届けを受けてる」

といったマイナスの感情が生まれることもあります。

社内での評判が悪くなると資材購買部員を解任される原因になってしまいます。

理不尽な誤解を避けるためにも、誰の目から見ても「わが社の資材購買部員は清廉潔白」と言い切れるように常日頃から注意しておきましょう。

最後に:資材購買部員を20年続けた接待の流儀

接待は実際にはあるものです、

なので、うまく付き合っていかなければ長く資材購買部員を務めることはできません。

25年務め上げているわたしの流儀をご紹介しておきます。

意識的にしている行動としては、こんな事に気をつけています。

1:自分より上役の人からの接待を上司と同席の場合のみ受ける

2:単独で受ける場合は、友人として会社外で参加する

3:どうしても接待を受けるときは特別な理由のみ

 

1:自分より上役の人からの接待を上司と同席で受ける

 

この場合、自分は必ず下っ端です。

絶対に不遜になることは無く、逆にコチラが接待をしているかのように気を遣います。

また、もし社内で接待を受けていることが知られても、自社の上役と一緒なら、

「定時後も仕事で大変だね」という印象にとられます。

少なくとも「資材購買部員が得をしている」とは受け取られないですよね。

2:単独で受ける場合は、友人として会社外で参加する

 

単独で受ける接待は、仕事としてではなく友人として食事をする事にしています。

当然、割り勘でお支払いします。

わたしは、お酒も飲めないし定時にかえりたい人なので基本的に接待はキライです。

なので、よほど気の合う人で相手もそんな自分の気持ちを分かってくれる場合のみ参加します。

特に気を遣うことも無く、相手の人間性や趣味を知るいい機会になります。

このほうが仕事の延長で接待を受けるよりも、お互いに信頼関係も増すようです。

無理なお願いも、気の知れた相手のほうが切り出しやすいし、相手も真剣に向き合ってくれるようになります。

「あの人と話すと楽しい」と感じてもらえると、「あ、この情報はあの人に伝えたいな」とか「こんな情報があるから電話してみよう」とか思ってもらえるようになりますよね、

3:どうしても受けるときは特別な理由のみ

 

毎回断っていると、あまりにもビジネスライクな印象を与えてしまいますから、こんなときだけは参加する事にしています。

取引先の担当者のお別れ会

よくしてくれた担当者をねぎらう意味で、お別れ会だけは断りにくいものがあります。

特に、定年退職や、転籍・出向など、もう仕事でも会いことがなくなりそうなときは、コチラから特別にプレゼントを買って渡したりもします。

今後は仕事でかかわることが無いので、お礼の意味も含んでいます。

最近では転職やリストラも普通になってきたので、定年退社以外にもお別れの場面が多くなってきています。

まとめ

接待はコンプライアンス(法令順守)の問題で少なくなっています。

正しく付き合えば取引先との関係を構築できる有効な手段でもあります。

しかし、取引先は、あなたを接待しているのではなく、会社を接待しているということを忘れないでください。

そこを勘違いすると必ず失敗します。

接待されて当たり前という人間は汚くて醜いです。

接待で大事なことはルールを守ること。

・会社のルール

・自分ルール

2つのルールです。

会社のルールはすでにあるものですが、自分のルールは自分で作っていく必要があります。

資材購買調達の仕事は長く続けるほどに個人スキルもたまり、将来も安泰な職種です。

接待のマナーとルールを正しく学んでスキルアップしていきましょう。

今回以上です。