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調達部長が教える材料供給不足の理由と対処法│胃が痛い毎日から脱出

資材調達の仕事をしている方は今、材料供給が足りない事に悩んでいませんか?

・材料が入らなくてライン切れしてるけど良くなる見込みもない

・自社工場だけでなく客先のラインからも苦情があり、毎日胃が痛いです

こんな悩みを解決します。

本記事の内容

・今材料が入らない3つの理由

・材料が入らないときに楽になる方法

・これからも状況は変わらない理由│対策しよう

現役の資材調達部長であるわたしも、材料メーカーからは昨年の実績で枠制限がされて、必要数に全然足りていないので、自社の製造ラインに迷惑をかけ続ける毎日に胃が痛いです。

正直、会社に行きたくなくなくなるほど疲れきっています。

とはいえ、材料の入手難はこれからも続くので、じっと待っていてはツライだけですよ。

過去の反省を生かしつつ、対策しましょう。

記事の信頼性として、資材部長まで昇進して、MIIDAS(ミイダス)の市場価値診断で測定した結果は以下の通り。

262社からのオファーと最高年収は1100万円でした。

平均の提案年収は678万円ほど。

副業のコンサル業でも10~20万円/月の収入があるので、年収は1000~1500万円といったところです。

MIDAS市場価値レポート

調達部長が教える材料が入らない理由と対処法│胃が痛い毎日から脱出

調達部長が教える材料が入らない理由と対処法│胃が痛い毎日から脱出

材料が入らない理由には「3つのミス」ありますが、結論は2年前のわたしたち調達のミスですよ。

2年前のわたしたちは、仕事をサボりました。

なので、2年前に立てた計画を今からでも実行すれば問題はすこしづつ解決します。

 

材料が入らないのは過去のミスが原因です。

材料が入らない3つの理由

①顧客のミス

②取引先のミス

③過去のわたしたち調達側のミス

2021年の初めから、素材不足、樹脂不足、基盤や半導体不足など、原材料の不足によるライン切れが多発していますよね。

樹脂不足は北米の寒波でデュポンの工場が稼動できないという、イレギュラーな原因でしたが、とはいえ工場の稼動停止のリスクは予測可能です。

順番に解説しつつ対策を考えましょう。

①顧客のミス

調達にはリードタイムが必要なので、顧客からの情報を元に先行手配する必要があります。

顧客からの情報自体が間違っていれば、今材料がないのは仕方がありません。

2020年までは、みんな忘れてますが不景気でした。

・先々のことはわからないのでMOQ分は引き取れない(必要な分しかいらない)

・景気回復の見込みもないし、長期在庫の引取りなんてできない

・今は別に困ってないし、新規材料の評価なんて予算がつかない

顧客はこんな状況でしたよね。

特にトヨタのJIT(ジャストインタイム)のマネをして、在庫ゼロで回していた車載関連会社のミスは重罪です。

散々キャンセルや引取り拒否を繰り返した挙句、必要になった途端に「すぐよこせ!」「ライン補償だ!」ですからね。

ちなみに、昨今の半導体不足も同じ原因です。

減産で突然キャンセルされた半導体各社は、余剰能力と在庫を抱え、他の供給先を必死に開拓しました。

需要が回復したからすぐよこせ!と言われても、心情的に無理じゃないですか?

そんな苦しいときに逆に半導体を買い増ししたのが「テスラ」です。

今、テスラには半導体が潤沢に供給されるのも納得です。

 

とはいえ「半導体が不足」という情報だけに振り回されているだけのバイヤーが多いのも事実。

世の中の情報は間違いであることも多いので、自分の頭で考えることが大切です。

参考記事を紹介します。≫「半導体不足」は本当か? クルマ大減産の怪

記事を読めば、情報化社会に汚染されたあなたの脳ミソが喜ぶかもです。

不確実な情報に対しては常に「本当かな?」という思考ができるようになりましょう。

参照元:≫≫EE│Times Japan:世界のエレクトロニクス技術の最新情報が分かるサイト

つまり、ライバルより一歩上を行くためには、正しいマーケティング能力が必要です。

正しいマーケティング=情報収集能力

マーケティングの書籍は数多くありますが、購買部員はとりあえず以下の2冊を読んでおけば、大丈夫です。


情報収集のソースは「有能な資材調達部員だけが知っている市場情報の入手先5選とまとめ方」の記事が参考になると思います。

購買部長が実践する情報収集5選│一目置かれる資材調達部員になれる
有能な資材調達部員だけが知っている市場情報の入手先5選とまとめ方資材調達の仕事に必要な情報の入手先を知りたいですか? 社内関係先から突然「最近の為替動向は?」とか「地金の相場はどうなってる?」な...

②取引先のミス

取引先にはそれぞれ「生産能力(キャパ)」というものがあります。

繰り返しますが、2020年までは不景気だったのですから能力拡大など考えてもいませんでした。

・新規投資の凍結

・50代以上のリストラ

・外国人ワーカーの採用

こんな施策を進めていたわけです。

2019年頃は工場監査に行くと、周辺の自動車工場に人員を取られ、材料メーカーはいつも人不足でした。

材料メーカーの工場は相当な地方にあるのに、ブラジル人などの外国人ワーカーが多数働いていましたからね。

まして、素材関連の企業の業績はほとんど赤字経営でした。

企業努力や、企業の見通しが甘いと言えばそれまでなのですが、成長していない産業に、何の将来の見通しも示さない中で事業拡大を求めるのは無理がありますよね。

③過去のわたしたち調達側のミス

現在材料が入らない原因は2年前のアナタがサボったからです。

なので、2年前に立てた計画を実行すれば問題はすこしづつ解決します。

今入手が難しい材料は2年前に予想されていませんでしたか?

現在入手が難しいものは以下のものですよね?

・素材、特に銅素材

・樹脂

・基板、半導体

これらの材料は2年前から入手が難しくなると予測できたものです。

なぜなら、自動車のEV化が2023年までに加速する事が明確だったからです。

EV化が進めば、自動種の家電化が進むので、半導体(センサー)、バッテリー周りの導電体(バスバーなど)、放熱系の銅素材などの使用量が3倍以上になると予想されていました

しかし、ほとんどの調達購買部では、新規の取引先の開発まではBCPを進めたものの、肝心の評価、認定まで完結させる事ができませんでした。

BCPというのは「事業継続計画」のことです。

くわしくは、製造業のサプライチェーンBCP対応とは?現役の調達購買部長が解説の記事をご覧ください。

つまり、

「複数購買化の必要性を感じつつも、最後までリスクマネジメントを完了できなかった」

と言えるんですね。

事実、私自身も2020年の前半は中国の企業を訪問したり、ドイツ、フランスの企業とコンタクトしたりと積極的に活動していました。

が、結局はサンプル入手、社内評価、取引先監査のステップまでは進めたものの、顧客認定のステップまで進める事ができませんでしたよね。

あのとき、顧客認定まで取っておけば、今こんなに苦しむことは無かったかもしれません。

その理由は3つありました。

理由①素材調達に困っていなかった

理由②中国に対しての信頼性が無かった

理由③顧客にも新規素材認定のニーズがなかった

一番の理由は、われわれ調達側の油断と、顧客側の見通しの悪さです。

特に、認定作業を断ってきた顧客側の責任は重いと感じています。

がとはいえ、われわれも必死さが足りなかった点では同じですよね。

材料が入らないときに楽になる方法

 

簡単です。上司に上申しましょう。

会社組織の上申フローというのはそのためにあります。自分の手に負えないと思ったら、上司に投げればOKです。

会社全体としての方針がきちんと出来上がれば、担当のあなたの消耗度はグッと楽になります。

上申は早ければ早いほうがいい

経験上、わたしたちがきつくなるのは、材料が入らなくなって3ヶ月目です。

そのラインを超えると、資材調達部員の負担とストレスがグッと増す事になりますよ。

理由は、3ヶ月目で商社、自社、客先の在庫が枯渇してくるからです。

顧客の在庫が枯渇すると、途端にアナタに対する攻撃が激しくなります。

 

緊急時には人間の本性が出ます

こんなことは容易に起こりえることですよ。

・普段はやさしかった得意先の担当も鬼になるときもある

・能力不足の担当なら全ての責任を押し付けられる可能性だってある

・理不尽なことを平気でいって来る

・威圧的なパワハラ

・会社としての脅し

 

担当レベルでスキルの高い人格者は少ないですから、まともに対応していると、購買担当者のほうが消耗してしまいます。

事実として、より人格者でスキルの高い者同士で解決してもらうほうが、お互いにうまくいく可能性が高いですよ。

お客様は神様かもしれませんが、緊急時には顧客も巻き込んで納期調整をすることもできます。もしかしたら当社から受注制限をかける事だってしてもらえるかもしれません。

材料が入らないときの解決策

 

過去に策定したBCPをもう一度実行しましょう。

調達担当としてやるべき事は再発予防です。

具体的には、2年前に中途半端に終わったBCPをもう一度、やり直します。

・顧客認定までのロードマップ作成

・取引先へのコンタクト

・サンプル入手

・見積もり入手

・必要なら素材の社内評価指示

これらのことを順番に取り組みましょう。

具体例

具体的にロードマップとして策定しつつ、取り組んでいる案件を紹介しておきます。

材料調達分野での海外取引先開発を例としておきます。

特に銅の分野では、車のEV化により鋳造能力を超える需要が見込まれるため、鋳造ソースを別にしたBCPを行う必要があります。

前提条件

韓国、台湾系は日本から伸銅の鋳造スラブを供給しているのでBCPとしては不十分であり、欧州、中国も視野に輸入計画が必要。

台湾の第一伸銅は日本に輸出できないが、コイルセンターを仲介することで入手可能。

コンタクト先

・中国:boway・寧波興業・北京冶金・洛陽銅業・アンキシンカ

・欧州:ウィーランド・アペラム・VDM・GRISET(グリセ)

・アジア:ミンチャリ・第一伸銅品のスリット卸

・日本:開発意欲のあるメーカー・商社との商談

認定評価の想定

・boway⇒○○社の××という製品

・ウィーランド⇒○○社の△△という製品

以下同じく紐つけていく

過去にストップしていた時点からでも構いませんので、再びBCP計画を動かしましょう。

今がんばった経験はスキルになるけど、無理なら逃げましょう

 

今がんばった経験は、必ずあなたのスキルになって将来役に立ちます。

ですが、がんばっても解決できず、心を病みそうなら逃げるのもアリですよ。

正直、資材調達歴25年、現役の管理職であるわたしでも、心を病む寸前まで追い込まれつつあります。

まして、過去の神戸の台風、タイの洪水、東日本大震災、日光の雪害、などの災害対応時には、実際に心を病んでしまった仲間もたくさん知っています。

なので、

とりあえず問題解決に全力で努力してみる⇒無理なら逃げる

これでもOKです。

納期のない仕事は探せば山ほど見つかりますし、製造業からジョブチェンジすることもできます。

私も過去にはメーカー営業が苦痛で逃げて、製造業の調達になって、人生が好転した経験があります。

経営コンサルタントとして有名な大前研一さんの著書「時間とムダの科学」から言葉を借りると、人生を変えるには、次の3つを変えないと難しいそうです。

・住む場所を変える

・時間配分を変える

・付き合う人を変える

全部を一気に変えることは難しいかもしれませんが、ひとつずつでも変える事ができたら、人生は好転していきます。

努力の先にもし変化を臨む気持ちになっていたら、是非参考に行動してみてください。

私も20代で逃げ出したから、今は転職時の市場価値が1千万円を超えるようになりました。

MIDAS市場価値レポート

転職者に必須のMIIDAS(ミイダス)の市場価値診断で測定した結果。

262社からのオファーと最高年収は1100万円で平均の提案年収は678万円ほど。

25年の資材調達・購買のキャリアの中で、震災やリーマンショックなど、大変な状況も経験してきましたが、乗り切れない問題はありませんよ。

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まずは、この難局を乗り切っていきましょうね!