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現役購買部長も使ってる!価格交渉の説得力を上げるテクニック10選

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価格交渉の説得力を上げるテクニックを知りたくありませんか?

この記事では「現役の資材調達部長が使っている交渉のテクニック10選」を紹介します。

交渉が不得意な購買部員の苦痛と悩みを解放します。

交渉の会話をどうしたらいいのか分からない

世間話ばかりで本題がなかなか切り出せない

相手にいつも説得されてしまう

こんなあなたは単に交渉に慣れていないだけです。

交渉にはパターンというか「型」があります。

この記事を読むとわかること

・基本的な価格交渉術10選

・交渉の説得力をあげる12の会話テクニック

・値下げできない言い訳の事例と対処法

・交渉が不発に終わったときの対処法

知っているだけで価格交渉がラクになるセオリーばかりを詰め込みました。

記事を読めば交渉スキルがグンとアップしますよ。

現役購買部長も使ってる!価格交渉の説得力を上げるテクニック10選

交渉の本質は「お互いの妥協点のすり合わせ」です。

どこまでのラインならお互いに妥協できるか?を探っていき、少しでも有利に決着できるように工夫することを「ノウハウ」とか「テクニック」と呼びます。

ですが、現実には交渉のためのマニュアルが整備されていることは少ないですよね?

実は交渉術や会話テクニックには決まりごとがあります。

「交渉術」と「会話テクニック」をそれぞれ具体的に解説していきます。

価格交渉の説得力が上がる交渉術

世の中には交渉術の書籍が無数に存在します。

わたしも交渉系の書籍は30冊ぐらい読んでいます。

例えば「ハーバード流交渉術」は昔から有名ですし、最近はメンタリストDAIGOさんの本もよく見かけますよね。

 

交渉本を読み込んでいくと交渉術は10個に絞る事ができます。

価格交渉の説得力が上がる交渉術

①交渉から逃がさない

②善玉と悪玉法

③ほめ殺し法

④粘り腰法

⑤根回し法

⑥複数者交渉法

⑦発注前交渉法

⑧「もしも」法

⑨「会社の方針」「もっともらしい言い訳」にひるまない

⑩議事録を残しておく

順番に解説します。

①交渉から逃がさない

 

「社へ持ち帰って検討します」「社内での了解が得られません」

このように逃げられそうになった場合は、このように答えて次の手につなげます。

「私が説明に行きましょうか?」「上司が伺いましょうか? 」

交渉を継続しつつ、簡単に引き下がらないテクニックです。

 

②善玉と悪玉法

 

交渉時に2名以上で臨み、それぞれに反対の役割を演じるやり方です。

・上司と部下

・理論派と浪花節派

・タカ派とハト派

・問題点指摘派とマアマア派

・冷静派と激情派

コツは正反対の善玉と悪玉を使い分けることですね。

一人が熱く迫る一方で、最後に温情的に相手を説得していく方法は相手に出向いておこなう交渉で効果があります。

 

③ほめ殺し法

 

価格以外で相手の喜ぶことを徹底的に行う方法です。

・取引先への感謝状

・営業マン個人への表彰

・相手の上司の前でほめる

・社内関係者の前でほめる

・他の購買先への紹介を促す

場合によっては「逆接待」もありです。

良く使われるのは「感謝状」と「他の取引先の紹介」ですね。

④粘り腰法

 

交渉期間に余裕があるときには「とにかく粘る」と相手が折れます。

「何回でも伺います」

「返事をもらわなければ帰れません」

「上司に怒られます」など

交渉の初心者におすすめですが、相手を怒らせないさじ加減には経験も必要ですね。

⑤根回し法

 

社内および業界で同じ情報が伝わるように事前に情報を統一する方法です。

営業マンは一度価格交渉の申し入れを受けると、情報収集を始めるものです。

関係部門や社内関係者の間で意識的に同一の内容をリークしておくと、より交渉に応じてもらいやすくなります。

「工場長が怒っていたよ」

「購買部門で値段が高いといっていたよ」

「社内の打ち合わせで貴社の話題がでたよ」

「トップ指示で他社の検討を始めてるみたいだよ」

こんなセリフを意図的に流しておくと、営業マンは焦るものです。

⑥複数者交渉法

 

担当者レベルの交渉で行き詰ったときや回答に満足できないときは、他の人(一般的には上司)に交渉者を変える方法です。

交渉が暗礁に乗り上げたときや沈黙が続いてしまうようなときにはこの手を使いましょう。

⑦発注前交渉法

 

納期が間に合わないからという理由で、発注先を決めた後で価格交渉を始めることは避けなければなりません。

発注してもらえる事が決まっているのに、わざわざ「本気の見積もり」を出す営業マンはいないですからね。

資材購買の価格交渉において最も大切なスキルは「本気の見積もりを出していただくこと」です。

「納期が間に合わないよ!」というときでも以下のことを徹底しておけば問題は起こりません

「最初に値段の話を出す」

「値決めルールを決めておく」

「目標価格で了承を取る」

短納期や難しい仕事をお願いする場合はこちらも気が重いですが、何も言わなければ相手の勝ちです。

お互いプロなのですから気後れせずはっきりと依頼しましょう。

⑧「もしも」法

 

相手の本音となる売値について聞き出す交渉術です。

「もしも~なら」を使って情報を聞き出し、説明内容や話し方の雰囲気で判断します。

「 もっとたくさん発注したら、値下げしてくれますか」

「1クラス上か下のグレードならいくらになりますか」

「自分の計算ではこの価格ですが、なぜそのような価格になるのでしょうか?」

こんな感じに応用できます。

⑨「会社の方針」「もっともらしい言い訳」にひるまない

 

買う側に交渉術があるように、売る側の営業にも交渉術があります。

例えば、こちらの不利になるようなことを会話の端々に持ち出してくる営業マンは交渉術を使ってきていますよ。

具体的には「価格協力できない理由」として、こんなことを会話にちりばめてきます。

「値下げの余地は全くありません」

「材料費が上がって値下げはきつい」

「会社が赤字で逆に値上げしたい」

「他のお客様よりだいぶ安くなっていますよ 」

「もうこれ以上いじめないで下さいよ」

「トップ指示で値下げできません」

「権限がありません」

「これ以上下げたら赤字になります」

「これ以上下げるなら今回は辞退したい」

「倒産したらどうしてくれます」

「値下げすると納期や品質が保証できません」

「納期が後回しになってしまいますよ」

「あ~?やってるな!」

と楽しむぐらいの余裕を持って決してひるまないようにしましょう。

⑩議事録を残しておく

 

交渉の議事録はお互いに「言った言わない」になるので残しましょう。

特に取引先から破格の協力をいただいたときは「これは貴社のサービスですね」と念を押すコトが重要です。

サンプル代金、試作費、手直し費、短納期対応費用など、後から追加で請求されないようにするためです。

議事録は相手に作っていただき、チェックをしてこちらがサインすればOKです。

相手に書いていただくので、交渉時の言葉遣いが誤解されないように気をつけましょう。

価格交渉の説得力を高める会話テクニック

説得力は説得するあなた自身の人柄、方法、手段によって説得の度合いが変化します。

例えば、新人が説得するのと社長が説得するのでは説得力が違うのは当たり前ですよね。

なので、あなたが説得力を高めるためには、工夫をしなければなりません。

その工夫が「テクニック」ということになりますが、このあたりは心理学のセオリーと一致します。

どちらかというと知識に近いので、頭の片隅にでも置いておきましょう。

価格交渉の説得力を高めるテクニック

1、難しい問題よりも容易に解決できる問題を先に取り上げる

2、難しい問題はかんたんな問題とセットで議論をする

3、前向きな意見と後ろ向きな意見を言うときは前向きな意見から言う

4、デメリットとメリットの両方を説明する

5、立場や意見の違いよりも類似点を強調するほうが受け入られやすい

6、同意したほうが望ましいことを強調すると同意が促進される

7、問題の賛否についての自分の考えは最後に発表する

8、聞き手は話の始めと終わりの部分をよく記憶している

9、さらに、聞き手が素人の時には始めより終わりの部分をよく覚えている

10、話は繰り返すことにより理解してもらえるし、受け入れてもらいやすい

11、まず相手側の必要性を呼び起こす、その後に必要性を満たす情報を提供すると受け入れられやすい

12、結論は相手側に任せず自分で述べなければならない

値下げ交渉が不発に終わったときの対処法

購買部員が価格交渉をするときには「交渉術」と「説得力を高める会話テクニック」だけでは上手くいかないこともあります。

そんなとき、購買部員がとるべき態度はひとつです。

「交渉の決裂を宣言して今後の行動を伝える」

具体的にはこんな言葉で意思をお伝えしていきます。

「他の取引先を探すことを了解してほしい」

「後で値段を下げますと言ってこないでほしい」

「この話はなかったことにしましょう」

このときに怒りや不満を表面に出してはいけません。

発言、態度は冷静なほど相手にプレッシャーを与えますからね。

資材調達、購買部員は会社の窓口であり顔ですから、価格交渉が上手くいかなかったとしても今後のお付き合いや再交渉のことも頭に入れておかなければなりませんよ。

本サイトでは、購買マンのスキルアップ方法を実践的に発信していますので、他の記事も参考にしてみてください。

お互いに一流バイヤーを目指していきましょう!

上記で一連のテクニックは学べますが、テクニックは小手先でありスキルとは言えません。

購買部員の市場価値はスキルできまりますから、スキルを上げ、市場価値を高めて年収を上げたい方は、以下の記事もどうぞ。

本記事は以上です。