はじめての転職エージェントの利用はわからないことが多くて不安ですよね?
不安になる理由は「良く分からない」「クチコミで調べると否定的な検索結果が出てくる」とかだったりします。
・転職エージェントに紹介された転職先がブラックだった
・転職エージェントは、何件も案件を持ってくるだけで役に立たない
・転職エージェントに頼んだせいで年収が下がった
本記事ではこんな疑問を解決します。
本記事の内容
・失敗しない転職エージェントの選び方3選
・転職エージェントの基礎知識【メリットデメリット】
・実際使ってよかった購買転職におすすめの転職エージェント
本記事では2回の転職経験と1回のお断り(合計3回)の経験がある筆者が、失敗しない転職エージェントの選び方を3つのポイントにまとめて、優しく解説します。
この記事を読むと
・いい転職エージェントの見つけ方がわかるから、失敗しません
・転職エージェントで失敗する理由がわかるから、いい転職ができます
・転職エージェントを活用する不安が解決して、年収がアップします
この記事を書いているわたしは、エージェントから新鮮な情報を得つつ、採用にも携わっているので、実務レベルで有益な体験談をお伝えできます。
なお、転職者に必須のMIIDAS(ミイダス)の市場価値診断で、262社からのオファーと最高年収は1100万円でした。
平均の提案年収は678万円ほどで1,000万円超えのオファーもいただいているから、記事の信頼性につながるかと。
【3度の転職で年収3倍増】失敗しない転職エージェントの選び方3選
転職に成功したいなら、転職エージェントの活用は必須条件です。
とはいえ、転職エージェント選びに失敗すると満足な転職ができません。
・適当な企業を紹介されて、キャリアアップどころかキャリアダウン
・キャリアを戻すために、また転職活動をさせられて消耗
・疲れきって転職活動をやめてしまい結局転職は失敗
誰でもこんな無限ループには、はまりたくないですよね?
転職エージェントで失敗するしくみを理解すると、失敗しない方法がわかります。
ボクが転職エージェントを利用して感じた「失敗しない転職エージェントの選び方」は以下の3つです。
① 長く続いている転職エージェントを3つ選ぶ
② 相性がいい転職エージェントを1つ選ぶ
③ 転職エージェントと長く付き合う
順番に解説していきます。
① 長く続いている転職エージェント会社を3つ選ぶ
長く続いている転職エージェント会社は優秀です。
理由は以下のとおり。
・転職エージェントは成果報酬型のビジネス
・転職業界は参入しやすくつぶれやすい
・長く続いている=優秀
上記を解説します。
転職エージェントのビジネスモデル│出来高払い
・あなたの利用料はいっさい無料
・エージェントは成果報酬型
・成果報酬は見込み年収の30%が相場
このビジネスモデルを覚えておきましょう。
「同じ1件ならハイクラスな人材を転職させたほうが収入が多い仕組み」というところがポイントです。
あなたは1円も支払う必要はありません。無料で利用できます。
転職エージェントの企業数は多く、倒産も多い
厚生労働省の平成30年の集計では民営職業紹介事業所数は22,977社もあります。
転職エージェントは個人が資金的にも独立開業が容易なので、新規開業が多い業種です。
一方で出来高払いのため、成果がなければすぐ廃業に追い込まれます。
・企業側からうまく人材紹介の依頼がもらえない
・転職希望者をうまく募る事ができない
こんな転職エージェントは参入してもすぐに消えていますよね。
逆に長く続いている転職エージェントは、以下の点で優秀といえます。
・良い企業の求人情報をたくさん取り扱っている
・多くの転職実績がある
悪い転職エージェントは目先の利益が必要
起業したばかりで余力のない転職エージェントは資金が厳しいはずです。
・早く就職してもらって、資金繰りを回したい
・とりあえず数をこなして報酬を上げたい
マッチングとかは二の次で「早く面接してもらって就職してほしい」という思惑が働きやすいといえます。
余力のない転職エージェントも一見、あなたの就職のために熱心に動いてくれます。
次から次へと転職の案件を持ってきてくれて、面接までの段取りやセッティングもスピーディで積極的に感じるかもしれません。
キャリアアップの転職に比べてキャリアダウンの転職は難易度が低いです。
真意を読まずに、安易に転職が決まってしまうと、実はキャリアダウンになっていたり、働いてみたら、自分が思っていたのと違う仕事で後悔するかもしれません。
② 相性がいい転職エージェントを1社選ぶ
転職は結局のところ、企業とあなたのマッチングであり、転職エージェントとあなたのマッチングでもあります。
・あなたがどんな状況で、何を望んでいるのか?
・あなたの要望に転職エージェントの相性があっているのか?
上記の把握は重要です。あなたの状況に最適な転職エージェント会社を選ぶと成功確率はぐんと上がります。
①今の環境を変えるべきか悩んでいる。転職を相談しながら進めたい。
②今の環境を変えたい。転職のアドバイスが欲しい。
③キャリアアップしたいが転職に自信がない。転職指導をしてほしい。
④定期的に自分の市場価値を知りたい。情報提供やコンサルをしてほしい。
⑤どこでもいいから、さっさと次の会社に転職したい
一方で、転職エージェント業界は競争が激しい世界ですから、生き残りをかけて会社ごとに特徴をもつことで差別化を図っています。
転職エージェントのタイプは大きく分けて以下のとおり。
①カウンセリング型
②アドバイス型
③コーチング型
④コンサルティング型
⑤ブローカー型
③ 転職エージェントと長く付き合う
いい転職エージェントと出会ったら、1回だけのお付き合いではなく長くつきあいましょう。
ポイントは大きく分けて、日本的なのか?欧米的なのか?という違いです。
・日本型:じっくり育てるプロセス重視タイプ
・欧米型:すぐに転職を決めたがる結果重視タイプ
長く続いている転職エージェント会社であっても、欧米型は避けるべきで、長く付き合える良い転職エージェントはじっくり育てる日本型です。
すでに軌道にのっているいい転職エージェントは、余裕があるので長い目で見ることができます。
良い転職エージェントは3方良しで商売ができる
3方良しとは、近江商人の「相手よし、世間よし、われは少しだけよし」の戦略です。
①あなた…満足いく転職ができればうれしい
②企業…優秀な人材をマッチングしてくれてうれしい
③転職エージェント…報酬がもらえてうれしい
あなたが良い企業に就職しキャリアアップすることは、転職エージェントにとってもメリットがあります。
さらに、転職エージェントも将来優秀な人材とは長く付き合いたいと考えます。
理由は以下のとおりです。
・一部の優秀な人材だけが高収入になるから今のうちに取り込みたい
・優秀な人材は数回は転職を繰り返すので長く付き合いたい
・優秀な人材の周囲には優秀な人材が集まりやすいから紹介してもらいたい
これからは終身雇用が崩れ転職が常識になっていきますよね。さらに人生100年時代はセカンドライフで1回は転職をすることが常識になります。
働き方はピボットキャリアにシフトしていくから、あなたが優秀なら、転職エージェントは一生あなたの力になってくれます。
転職エージェントのメリット、デメリット
転職を成功させたければ、良い転職エージェントを使うことは必須です。
ボクも転職エージェントを使うことで、個人では書類先行が通らなかった企業の面接が受けられたり、年収アップの交渉を勝ち取ってもらったりしました。
これは個人では無理です。
とはいえ、転職エージェントを使うデメリットもあるはずです。
メリットとデメリットを整理すると、失敗しない転職エージェント選びができるようになります。
転職エージェントを使うメリットと使わないデメリットは以下のとおり。
使うメリット | 使わないデメリット |
・非公開の求人にアクセスできる
・業界情報が手に入る ・書類選考対策が十分できる ・履歴書が最適化される ・企業との条件交渉ができる ・スケジュール管理が容易 ・良いエージェントとばかりではない ・悪いエージェントの見極めが必要 |
・公開求人にしかアクセスできない
・求人倍率が高く競争が激しい ・書類を独力で書かなければいけない ・履歴書の最適化が困難 ・企業との条件交渉はまずできない ・スケジュールを組まなければならない ・独力で全部やる ・エージェントとの関係の煩わしさはない |
使う側の最も大きなメリットは2つあるかなと。
- 数多くの求人を扱っている点
- 転職、交渉のノウハウを持っている点
補足
転職エージェント業界には以下の特徴があります。
・いい転職エージェントはとことん優秀
・一方でダメな転職エージェントは、デメリットが起きやすい
間違えて零細エージェントを選んでしまった人に限って転職エージェントに対し
「役に立たない」
「うさんくさい」
こういった印象を持つことになりますから、転職エージェントは、実績をきちんと判断して選ぶ必要があります。
使ってよかった購買転職におすすめの転職エージェント
3度の購買転職で使ってよかった会社は以下の3社です。
「購買系に強い=全国的に求人がある大手」なので、3社に登録しておけばまず間違いありません。
マイナビエージェント|定番です。案件も多いから登録して損はしないはずです。
JACリクルートメント│薦めたい転職エージェントNo.1。業界トップの実力と実績があり安心です。
doda│業界歴が長く、信頼できる転職サービス。地方案件にも強いですね。
なお、上記の解説は以下の記事でまとめています。
≫購買系に強い転職サイト・エージェント3選│独立する前提で選ぶべき
年齢別の転職難易度
年齢によって転職難易度は変化します。転職は若い時のほうが有利です。
転職サイトのデータでは以下のとおりでした。
1位:第2新卒
2位:20歳~30歳
3位:30歳~35歳
4位:36歳~40歳
5位:41歳~45歳
6位:46歳以上
自分の年齢とキャリアに合った転職エージェントを選ぶと、転職の成功確率をグンとアップさせることができます。
一方で、高年収のハイクラス転職の難易度はまた違います。
最近では優秀な新卒に1000万円を出すsonyのような会社も現れましたが、高年収を狙うならキャリアを積んだ36歳~45歳の方が難易度が低いはずです。
・難易度が低い若年層は、キャリアアップというよりはキャリアチェンジ
・難易度が高い高年層は、キャリアチェンジよりはキャリアアップ
上記の目的と手段で転職エージェントを選ぶべきなのかなと。
年代別におすすめの転職エージェントは記事別にまとめています。
≫20代の転職でわかった│第二新卒はサイトとエージェント選びが9割
≫30代のミドル資材調達部員におすすめな転職サイトとエージェント
≫年収650万円以上│ハイクラス資材調達部員に最適な転職エージェント
転職エージェント選びに失敗しないための基礎知識
転職エージェント選びに失敗しないための基礎知識も知っておきましょう。
転職サイトと転職エージェントの違い
企業を紹介する方法は2つあります。
企業側がお金を払うか、そうでないかで企業の本気度が変わるところがポイントです。
採用方法 | 採用プロセス | 企業側のコスト | 採用本気度 |
①直接採用 | 転職サイト | 低い | 低い |
②仲介採用 | 転職エージェント | 高い | 高い |
上記のとおり。
直接採用は企業側にコストがかからない│本気度:低
直接採用は、企業のサイト内求人や、転職サイト、ハローワークを介して、転職者と企業が直接つながる採用形態です。
企業側にコストがかからないかわりに、どんな人でも応募できます。
直接採用で本気度が高いのは、転職フェアなど出展にお金がかかる場合のみです。
仲介採用は企業側にコストがかかる│本気度:高
ミスマッチを防ぎつつ、効率的に人材採用をしたい企業は転職エージェントを利用します。
企業は転職エージェントを通じて採用が決まったら報酬を支払いますから、本気でいい人材を求めている状態です。
いい転職をしたいなら、採用に本気の企業を相手にしなければなりません。
勤務しながらの転職活動は時間が足らなくて大変ですから、無駄な企業に使う時間と労力は極力無いほうがいいに決まっています。
時間の効率面でも、いい転職をしたいなら転職エージェントは使うべきです。
なお、詳細は以下の記事で解説しています。
転職の4つのパターン
転職には4つのパターンがあり、1番から順番に4番に行くにつれ、難易度は下がります。
転職の4パターン | 内容 |
---|---|
1、キャリアアップ | 今よりもキャリア、年収のアップを目指す転職 |
2、キャリア復活 | 一度落ちたキャリアを元に戻すための転職 |
3、キャリア維持 | 今と同じキャリア、年収を維持する |
4、キャリアダウン | 今よりもキャリア、年収がダウンする転職 |
転職エージェントにとっても、あなたにとっても難易度が高いのは「キャリアアップ」です。逆に一番容易なのは、「キャリアをダウンさせる転職」です。
実績を出していかないとつぶれてしまうような零細のエージェントなら、すぐお金になる「キャリアダウン転職」ばかりを推してくると予想できますよね?
逆に、良いエージェントは信頼を重視するから、難易度は高くても、なるべくあなたのためになる「キャリアアップ転職」を推してくるはずです。
キャリア理論
下図は、D.E.スーパーという人が提案した、職業的適合性の相関図です。
出展:一般財団法人日本職業協会「キャリアカウンセリングガイダンス」
上記を見れば「企業側がどの項目を何の目的で見ているのか?」が理解できます。
転職においてエージェントの存在は超重要です。
でもエージェントは企業とあなたをマッチングさせているだけですから、転職の成功には、企業があなたを選ぶ必要があります。
そこで「採用側の企業がどんな基準で転職者を選別しているのか?」を知っているのと、そうでないのでは大きな差が生まれます。
その基準が「キャリア理論」です。
優秀な転職エージェントは、会社で教育されているのですべて頭に入っています。
・あなたに足りない部分を的確に指摘
・あなたに最適な企業を紹介
・あなたの性格に合わせてアドバイス
一方ダメなエージェントは知識がないので、戦略的な転職活動を提案できません。
たくさんの求人を投げてくるだけのエージェントは無能です。
転職のマーケット
いくら転職エージェントが優秀であっても「無理ものは無理」ということがあります。
例えば、あなたが英会話が全く話せないのに、外国の現地就職は難しいでしょう。
「転職には難易度がある」ということを知っておくだけで、転職エージェントにかける期待度を現実的なレベルにコントロールすることができます。
優秀なエージェントだから、何でもかなえてくれる「ドラえもん」のように思ってしまうのは間違いです。
転職は成熟した企業や成熟した職種ほど難易度が上がります。
理由は以下のとおり。いい企業は求人がそもそも少ないから市転職難易度が高いです。
・なかなか人が辞めない超ホワイト企業
・老舗の日本型の成熟企業
・長期に人を育てる資材購買部や総務、経理の仕事
一方で求人が多いケースは下のような企業です。
・もともと転職を前提とした外資系の企業
・スタートアップ企業
・ビジネス拡大したい成長企業
・拡大のための人材が不足(営業、開発、エンジニア、店舗スタッフ)
つまりキャリアアップの転職を狙うのであれば「外資系企業」や「ベンチャー企業」です。
超ホワイト企業や、老舗の日本企業では厳しいです。
よくあるミスマッチ例【同格の企業でキャリアアップ狙い】
優良企業から同じレベルの日本企業に「レベルアップ転職」を狙うときにミスマッチが起こりやすいです。
できないことを要求しておいて「転職エージェントは役に立たない」という印象を持つのは間違いです。
解決策
転職のマーケットや転職市場の情報を常にキャッチしておくとミスマッチは防げます。
1~2年に1回はコンサルティングを受けるのがいいでしょう。
わたしはエージェントと話す機会が多いですが、そうでない場合は意識的に機会を持つ必要があります。
近い未来では、定期的な情報収集は当たり前になるはずです。
転職マーケット情報を常に収集しておくことが転職活動成功のポイントです。
まとめ
「失敗しない転職エージェントの選び方」は以下の3つです。
① 長く続いている転職エージェントを3つ選ぶ
② 相性がいい転職エージェントを1つ選ぶ
③ 転職エージェントと長く付き合う
さらに、3つのポイントを知れば転職エージェント選びでも失敗しません。
① 良い転職エージェントは、日本型
② 信頼と実績が肝だということを理解している
③ あなたと長くお付き合いをしたいと考えている
転職に成功したいなら、いい転職エージェントを利用することが最重要です。
事実、個人で転職活動を成功させることにはかなりの無理ゲー感があります。
1、資材購買の求人は極端に少ない
2、仕事をしながらの転職活動は思った以上にハード
実際に求人を探してみると、営業などの事務職に比べ、資材調達への求人が極端に少ないことがわかります。
また転職活動は、想定よりハードです。
転職期間は3~6か月と言われますが、実際は1年近く必要でした。
もしもエージェントなしでの転職活動だったら、おそらく10倍以上のパワーが必要だっただろうな?と感じています。
もしかしたら挫折して、イヤな仕事を我慢しながら続けていたかもしれません。
常日頃から情報を収集しておき、希望の求人が来たらすぐに飛びつく準備をしておかなければ、いつまでもチャンスをつかめません。
チャンスをつかめる人とつかめない人の違いは、単に試行回数の違いといわれています。
転職エージェントは無料だから、リスクもデメリットもありませんよね。問題は「行動するのがめんどくさい」という気持ちだけだったりします。
もし、今の現状に満足で将来にも何も不安がなかったとしても、何が起こるかわからない世の中です。
転職が当たり前になったとき、今は動きだしていない超優秀な人材が動き始めたら勝ち抜いていく自信がないなら、今のうちに動いておいた方がいいですね。
転職エージェントはずっと付き合っていけるあなたの頼れるパートナーになりますから、早めに関係をもって上手に活用しましょう。
では、本記事は以上です。